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真夜中コラム 第15夜 「今永を手放したら悲しい」──海外が見る”効く男”

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真夜中コラム 第15夜 「今永を手放したら悲しい」──海外が見る”効く男”

「今永を手放したら悲しい」──海外が見る”効く男”

今永昇太って、海外のコメント欄だと妙に主役になれない男だと思う。好投してるのに話題は隣の選手に持っていかれる。それでも消えない扱いになってるのは、たぶん理由がある。

好投して降板したのに、主役は別の男

カブスの記事タイトルには「今永昇太の好投降板劇」って書いてあるのに、コメント欄を開くとまず盛り上がってるのはピート・クロウ=アームストロングの守備の話だった。

カブス最高!今年のMVPは満場一致でPCAに決まりだろ。

Let’s go Cubs. PCA is the MVP this year hands down.

そこに乗っかる形で大谷翔平の名前まで引っ張り出されてくる。

大谷ですら敵わないみたいだな。

Neither can Ohtani, apparently.

いや、あいつは投手じゃないぞ。外野手だ。

Well, he’s not a pitcher. He is a outfielder.

この二刀流ネタの流れ、以前どこかのコラムで大谷の二刀流のWARの効き方を書いた気がするけど、ここでもまたその話が蒸し返されてる。

専任指名打者で出てる時よりトータルWARが下がるなら、二刀流やる意味って何なんだ?

What’s the point of being a two-way player if the total WAR is lower than when playing solely as a DH?

で、その騒ぎの下のほうに、ようやく今永に触れたコメントがひとつだけ埋まってる。

行けカブス!素晴らしいピッチングだった!

Let’s go Cubs awesome pitching

これだよ。この一行の埋まり方が今永の立ち位置を表してる気がするんだよな。派手なスタッツも派手な守備も持ってない代わりに、試合を作った男として「awesome pitching」の一言で通り過ぎられる。悪い意味じゃなくて、これは効く投手の扱われ方だと思う。ブレグマンに対する評価もそうだった。

ブレグマンはどこまでもブレグマンだな、まさにプロだ。

bregman just keeps on being bregman, a pro

「プロ」って言葉で片付けられる選手、こっちは好きなんだよな。

誠也のサヨナラの陰で、ちゃんと見てる人はいる

鈴木誠也が球界最強クローザー相手にサヨナラ打を打った試合の記事でも、同じことが起きてた。見出しも話題も当然誠也一色になる。でも、コメント欄の中にちゃんと今永のことを拾ってる人がいた。

今夜は間違いなく誠也がヒーローだけど、昇太も素晴らしかった。ブルペンが疲弊していて風も吹いている中、最高の先発登板だったよ。🇯🇵 🐻

Seiya gets to be the hero tonight for sure, but Shota was amazing. Tired bullpen, the wind blowing out, amazing start. 🇯🇵 🐻

ブルペンが疲弊してる、風が吹いてる、っていう試合状況までちゃんと拾って評価してるところがいい。ホームラン数だけ見て騒ぐ人が多い中で、こういう一言をちゃんと書けるファンがいるのは、正直ちょっと嬉しい。

イチローへの一礼、深さまで見られてる

今永とイチローが対面した記事は、素直に微笑ましいコメントが多かった。

昇太が達人に会ったぞ🙇! マリナーズがイチローを特別補佐として置いてるってのは天才的としか言いようがないね。ホームゲームで外野ノックの球拾いをしてる彼を見るのは最高にクールだ。

Shota meeting the master 🙇! Mariners look like geniuses for keeping Ichiro around as a special assistant. It’s so awesome seeing him out there for their home games shagging fly balls

イチローが特別補佐としてまだ外野でノック球拾ってる、って話、こういうところで拾われるとやっぱりグッとくる。あの人はもう20年近く前からずっと同じ姿勢で球場にいるわけで。

ただ笑ったのは、お辞儀の深さまで採点されてたところ。

君のお辞儀はそんなに深くなかったね。

I noticed your bow wasnt as deep.

断じてク○お辞儀じゃないぞ。

Definitely not a shit-bow

お辞儀にまで「ク○お辞儀」なんて基準があるのか知らんけど、こういう際どいノリのいじりまで含めて今永は「イチローに敬意を払える選手」として見られてるってことなんだろうな。

ちょっと話が逸れるけど、この記事のコメント欄、なぜかダルビッシュとマリナーズの日本人選手獲得の話にもなってて、そこに鈴木誠也の名前が唐突に挟まれてたのも面白かった。

イチローは鈴木誠也じゃないよ。

Ichiro didn’t Seiya Suzuki.

文脈は正直よく分からんけど、こういう一行がぽつんと挟まってるの、海外コメント欄らしくて好き。

髪談義の裏に、契約の本音

今永とゴーズマンがコンディショナーで髪の話をしてほっこりした、という記事のコメント欄が一番今永への愛着が出てた気がする。

ラプンツェル、ラプンツェル…

Rapunzel rapunzel…

彼らがダグアウトで“髪の毛(LOCKS)”を整えてるってことは、投球も“最高(LOCKS)”ってことだね

I think they mean serving up LOCKS in the dugout

こういう緩いダジャレの下に、いきなり本音が出てくるのが面白いところで。

もしカブスが今永を手放したら、本当に悲しいよ

If the Cubs don’t keep Shota I am going to be so sad.

本当にそれな。彼なら数年くらいは割引価格でも残ってくれそうだけどね。シーズン終盤まで好調を維持してほしい。ジェドによると、去年の9月のひどい成績のせいで3年5700万ドルの延長契約を逃したらしい

You and me both. I think he would want to stay for a couple years even for a discount. Need him to stay strong down the stretch. According to Jed, he lost the 3 yr/$57 mil extension because of his really bad September last year

この、ファンが挙げてる「3年5700万ドルの延長契約を9月の不調で逃した」って話、本当かどうかこっちは確認してないから知らんけど、こういう生々しい数字まで覚えてるあたり、ただ好きなだけじゃなく心配してるんだよな。9月に踏ん張れるかどうかで評価が変わる投手として見られてるってこと。

最後に、これもよく分からないけど拾っておきたいコメント。

これって若者が言う“モギング”ってやつ?

Is this what the youngsters call mogging?

モギングってのが正確に何を指すのか、こっちは知らんけど、髪の話一つでこれだけ盛り上がれるあたり、今永はもうカブスの中で「いじられ待遇」される側の男になってるってことだと思う。ベンチの隅で愛されるタイプ、こっちは無条件で肩入れしたくなる。

9月の踏ん張りで評価が決まるっていうのは、今年もまさに今の時期の話で、去年の轍を踏むかどうかはまだ誰にも分からない。ただコメント欄を見てる限り、今永を守備の陰で流し見してる人と、9月の一球一球まで追ってる人が両方いるのは分かった。こっちは後者の方に賭けたい。

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